人生で初めて映像編集に挑んだのは、父が撮り溜めていた幼少期のホームビデオだった。
全編にStill Cornersの『The Trip』を重ね、何気ない日常をつなぎ直して両親に見せたとき、隣で見ていた母が静かに涙を流していた。
そのとき初めて、記録はただ残すものではないと知った。
時間が経っても、手を加えることで、もう一度感情を呼び起こせる。
そうしてつなぎ直した映像は、過去ではなく、今を震わせる力を持っていた。
あの日から、瞬間を残すことが自分の中で特別になった。
通り過ぎてしまえば消えていく時間を、できるだけ形にしておきたいと思うようになった。
そして最近、ひとつの願いがはっきりしてきた。
いつか時間が経ったあと、自分の人生をまとめた作品を見返して、もう一度そこから突き動かされてみたい。
父の映像が原点になったように、今残すものを、未来の僕が再び走り出すための糧にしたい。
風船に瞬間を詰める。
重く抱え込むためではなく、いつか空高く浮かんだそれを見上げて、未来の僕が笑えるように。
Balloon Packing Momentsは、そのための試みだ。


